ヘモグロビンA1c(HbA1c)ってなに?
糖尿病の方の血糖値は、食事の内容や、食事を摂ったあとの時間経過で変化しており、1日の中でも高めの時間帯と低めの時間帯を交互に繰り返しています。血糖値を1回測定しただけでは、糖尿病の重症度がわかりづらいことがあります。そのため、健康診断や診療ではHbA1cという別の指標をよく用います。
ヘモグロビンは、酸素を運ぶ赤血球に含まれています。血液中の糖は徐々にヘモグロビンにくっつくという性質があり、血糖値が上昇すると糖がついているヘモグロビンが増えていきます。糖がついたヘモグロビンの割合(%)を見ているのがHbA1cです。赤血球には寿命があり、古いものが新しいものと置き換わります。赤血球の寿命の長さとのかねあいから、HbA1cは過去1~2ヵ月間の平均的な血糖値の状況をあらわすといわれています。
HbA1cの値はゆっくり変化し、どの時間帯で採血しても同じ値がでるので、糖尿病の重症度を把握する上でとても便利です。HbA1cの正常範囲は4.6~6.2%です。6.5%以上の場合は、糖尿病が強く疑われます。
健康診断などで、①空腹時血糖値126㎎/dl以上、②食後血糖値200 mg/dl以上、③HbA1c 6.5%以上、の中から1つでも当てはまった場合は、医療機関を受診し、糖尿病について相談してください。
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